まずはヒゲをデザインする前に、基本的な事。
・ヒゲの色調は眉毛で決める。
ヒゲの色彩を決めるには眉毛から導きます。基本的にはヒゲを長くすれば色調的に濃くなり、短くなると色調は薄くなります。また、ヒゲデザインを太くすれば色調は濃くなり、細くすれば薄くなります。眉毛が薄い方の場合は、あまり長く太いヒゲをデザインしてしまうとヒゲが顔から浮いてしまいます。濃い方が、細く短いヒゲをデザインしますと、眉毛を目立ってしまいます。もちろんヒゲは個人差がありますが、基本として覚えておいてください。
・目の位置は、ヒゲの横幅のガイド。
顎ヒゲなどの横幅の上限は、目の外側になります。両目の外側よりも大きな横幅のヒゲをデザインしますと、顎が非常に大きくなってしまいます(左図)。基本的には両目の内側に顎ヒゲなどの横幅が収まるようにデザインしたほうが顔の印象もまとまります(右図)。顎を大きく見せたいときなどには有効ですが、一般的には避けたほうが良いです。角顔の方なども、輪郭を強調するので後注意ください。
ヒゲのデザイン次第では顔の印象がかわるので御注意を。
口ヒゲ
口ヒゲは、鼻の下のヒゲの事です。口ヒゲは、デザインによって生やしている人の「人格」を印象づけます。厳格な印象から、ニヤけた印象までデザインで創り出す事が可能なのです。ゆえに、初めてヒゲを生やす人の場合は避けた方が良いヒゲでもあります。生やす場合は、周りにヒゲが認知されるまで短めで長さを統一させるのが良いと思います。ヒゲは髪の毛が一日0.3ミリ伸びるのに対して、0.4ミリ伸びます。生やし始めは、5日間ほどの長さ2ミリほどで整えておきます。ただし以下で述べるデザインの基礎を守る事が大切です。太い口ヒゲほど温厚な印象、細いヒゲは繊細な印象をデザインする事ができます。また横方向を長くすれば口は大きな印象、短くすると動くが少なくなるので厳格な印象をデザインする事ができます。
口ひげデザインの基本
・唇にヒゲがかかると表情をなくす。唇にヒゲがかかってしまうと言う事は、唇の動きをヒゲが隠してしまいます。それは、口の表情を消すということ。つまり、それは表情をなくしてしまうという事なんです。表情をなくすとは、「不気味」「無精」などの印象をあたえます。また、食事をした際にはヒゲに食べ物などが付きやすくなるので「不潔」な印象もうまれてしまいます。唇にかかるヒゲはキチンと切りそろえましょう。 |
・鼻の下は剃りすぎない。鼻下とヒゲまでの間を剃りすぎてしまいますと、鼻の下が長くなる印象をあたえます。鼻の下が短い人の場合はデザインとして有効なのですが、平均的な人の場合は上は剃らずに自然な状態にしておくのが良いと思います。また剃るに場合にしても、鼻下から唇までの間まで3分の1程度までにしておくのが良いです。理想は耳たぶ下部のラインが口ひげ上部のラインとなるくらいです。上部ラインがそれより下ですと、顔を下方向にさげてしまいます。面長な顔の方はやらないほうが宜しいかと思います。 |
・口ひげは口角より下げない事。口ヒゲの両脇を口角(口の両脇)よりも下げてしまいますと、口角が下がった印象になってしまいます。それは顔全体が下がる印象をあたえる事にもなりますし、ニヤけた印象を与える事にもなります。理想の来ンは口角から45度の角度より内側で口ヒゲの両脇はデザインする事です。また、その範囲にヒゲがあるという事は、食事の際などに食べカスが付着してしまいますので注意が必要です。また自然な状態で「への字」の角度がキツい場合は、両脇のヒゲを少し上に剃り込む事により角度を調整する事が可能です。ただし、剃り過ぎてしまいますと、上方向へ両枠を尖らす事になるので注意してください。口角を上に引き上げる効果がありますので、笑顔の印象を助長するデザインになります。しかし上げすぎますと、嫌味な印象をあたえてしまいますので注意が必要です。 |
・口ヒゲの両側のデザインも重要。口ひげの末端~両脇のデザインによっても大きく印象が変わってしまいます。末端を尖ったデザインにした場合は左右に口ひげを長く見せる印象があるゆえに、口ヒゲの「への字」の角度を助長するので注意が必要です。垂直に切り落としたデザインの場合は、口の大きさをデザインできます。さらに顎の大きさもデザインにより印象をつけられます。顎ヒゲから口角へ伸びるヒゲと同幅にすると、そのヒゲを視覚的に強調させることができます。丸みを帯びたデザインの場合は、穏やかな印象を与えます。また、口角から色彩をぼかすと奇麗に肌に溶け込ませる事が可能です。 |
・口ひげの色彩に関して注意。ヒゲの色彩に関しては、眉毛の色彩を基準色として考えます。ただし、黒を基本色として考えておりますので、白髪で構成されたヒゲは色彩としては除外されます。眉毛よりも濃い色彩のヒゲをでデザインしてしまいますと、ヒゲばかり目立つ事になります。また薄すぎる場合は、眉毛が目立つ事になります。色彩は変えられるものではありません。髪の毛同様に染毛剤などを使用するのは失明などの危険がありますので、決して行わないでください。理美容室などでの施術においても、その危険性は同じですので御注意を。方法としては、ヒゲの色彩が濃い場合は、なるべく太めのデザインを避ける事が賢明になります。薄くする場合は、その逆と考えてください。また、眉毛を手入れする事によりバランスをとる事も可能です。長さによっても調節は可能です。短いヒゲは薄くなり、長いヒゲは色彩を濃くします。 |
・口ヒゲの色彩の変化。唇上部で切りそろえるまでの長さの場合は別として、ヒゲの断面においてヒゲを形成する場合には色彩の変化が重要になります。口ヒゲチ中央(鼻下)から口角(口の両脇)にかけて色彩の変化をつけるデザインをする事により、「無精ヒゲ」の印象をなくす事が可能になります。その基本的色彩変化は、中央から両脇にかけて色彩が薄くなってくるグラデーションになります。中央部を5ミリとすると両脇は1ミリ以下の長さの色彩の変化をしていきます。頬に対して自然に色彩が馴染むので、自然は風合いになります。逆に口角周辺は筋肉の状態から濃く見える時があります。口ヒゲ全体を同じ色合いにした場合に、両脇が濃くなってしまう事になります。これは両脇から中央部にかけて濃くなるような事になりますが、色彩の変化から、頬が膨らんだ印象をあたえてしまう事になります。また、「への字」の角度がきつい場合では、ヒゲの下方向に対しての印象を強める事になりますので、顔の印象を下に下げてしまう事になります。基本的には避けた方がよろしいかと思います。ただし、顎の大きさを強調したい場合などには有効です。 |